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2004.2
人工栄養児の発育は母乳栄養児と同じ

 衛生や栄養に関する科学がいかに発展しても、これを実地に応用する技術が伴わなければ、絵に描いた餅に過ぎません。日本においても、明治時代から次第に牛乳も生産されるようになり、育児にも利用されるようになりました。しかし1920年代に入るまでは加糖練乳(コンデンスミルク)、それも多くは輸入品が人工乳の主流を占め、ようやく大正時代中頃から、育児用粉乳としてキノミール(和光堂・1917年)、ドリコーゲン(森永・1921年)、パトローゲン(明治・1923年)が市販されるようになりました。なおパトローゲンは、ビタミンB1(オリザニン)の発見者である鈴木梅太郎博士らにより開発されたもので、前2者と異なりビタミン・ミネラル類が強化されており、今日的意味での「調製粉乳」の範疇に属する第1号と言いえるものです。

 ドイツの化学者リービッヒは、世界で初めての市販育児用乳をつくり、これぞ「完全乳児食」と意気込みましたが、"完全"とは程遠いものでした。鈴木梅太郎博士も、パトローゲンについて、「ほぼ完全なる母乳代替品」と述べています。しかし乳児栄養の実態は、岡山大学小児科名誉教授の浜本先生が「1930年頃、私どもは毎夏、京都の大学で、乳児栄養障害児の大群が死んでいくのをただ手をこまね悲しむだけでありました」と述べておられるような状態であったのです。


ほ乳量調査の冊子   今日の日本における人工栄養の実態からは、想像を絶するものだったのです。明治では1970年以降、ミルクを改良する度に、発売後おおよそ6ヵ月経過した頃全国的規模で「栄養法別に見た乳児の哺乳量、発育、便性ならびに罹病傾向に関する調査」を実施し、その都度結果を小児保健学会に報告しています。

この調査は、離乳食を食べ始める前の赤ちゃんについての、つまり母乳あるいはミルクだけを飲んでいる時期、高々4.5ヵ月頃までのものですが、今や人工栄養児は母乳栄養児と同等の体重発育を示しています。もちろん赤ちゃんは堅太り、皮膚もきれいで、母乳栄養児と比べて遜色のない状況になっています。

 赤ちゃんの「罹病傾向」についても、普段子どもが「風邪を引きやすい」か、「お腹をこわしやすい」か、あるいは「湿疹ができやすいか」などについて、栄養士がお母さんに直接面接し聞き取り調査をしています。母乳栄養児の方が、有意ではありませんが"風邪を引きやすい"が若干少ない傾向が見られました。これは恐らく、母乳を吸う時に乳中に含まれる免疫成分(分泌型IgA)がしぶきとともに気管に吸い込まれ、呼吸器粘膜を保護しているからと考えられます。


 視点を世界に広げた時、"人工栄養を衛生的に行う"というのは決して簡単なことではありません。一番大きな問題は、世界の8割近い地域できれいな水が容易には得られないということです。2002年の「世界水の日」(3月22日)に国連環境計画が発表した統計によれば、今でも世界中で、8秒ごとに1人の子どもが不潔な水を原因とする病気のため死んでいます。開発途上国住民の2人に1人は、飲料水を原因とする何らかの疫病に罹患しています。

 幸いにも日本では、遙かにきれいな水が得られます。とは言っても、"コナミルクが母乳代替品として機能するのは、あくまでも衛生的に取り扱われることが前提だ"ということを忘れないでください。


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